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2017年8月21日月曜日

「自分はいったいなに人だろう?」

GICスタッフのYumaです。

お盆が明けましたね。
みなさんはどのように過ごされましたか?

僕は六甲山に9人(多国籍)でリトリートに行ってきました。
大阪は毎日30度を超す暑さがつづいていますが、
六甲山の山頂付近はなんと日中でも22、23度くらいでした。
すっごく過ごしやすかったです。

海がないから泳げないし、楽しくないだろうなー
って思っていましたが、いやいや、海に行くよりいいかもしれない。
「避暑地」、なめてました。

来年も夏は「避暑地」で過ごしたいと思います。


Yuma、フィリピン人と話す

リトリートのときにフィリピン出身の20代の男の子と
日本とフィリピンの学校教育について長いこと話しました。

フィリピンでは英語も公用語として話されています。
ですがどうやらフィリピン人がどの程度英語を話せるかは、
その人の学歴で結構決まるようでした。

話をした彼は私立の学校に通っていて、
先生も英語で授業をしていたそうです。
なので英語で深い話をしたり議論をすることは問題ない。

フィリピン人の全員が私立の学校に通えるわけではありません。
貧富の差によって教育の格差があることは否めないでしょう。

どこかで聞いたことがあると思いませんか?

日本では、東京大学に通う学生の親の平均年収が
1000万円を超えているというデータがあります。
お金がなければ子どもの学歴にも影響が出る時代です。


それ以上に恐ろしいのは、
フィリピン人の彼が英語を学ぶことによって、
自分がなに人なのかよくわからないと感じていることでした。


小学校の英語教育の疑問

フィリピンでは自国語で高等教育を受ける機会がかぎられています。
翻訳の技術であったり、高等教育機関が国内に少なかったり、
英語でなければ学べないことがたくさんあります。

一方で日本は翻訳された出版書籍はたくさんありますし、
それを扱う高等教育機関が国内にたくさんあります。

それにも関わらず日本国内では、
「早い時期から英語教育を!」という声が大きく聞こえます。

現在では小学五・六年生で英語にふれる授業があります。
それが2020年には英語の一単元として必修化し、
現在五・六年生の受けている英語にふれる授業が
小学三年生まで引き下げられるそうです。


21歳になってから本格的に英語を勉強しはじめて、
現在問題なく英語を扱うことができるようになった者としてこう思います。

「小学校から英語いらない。」

少なくとも公立の学校がすべきことではないと思います。
小学生で英語が興味ある子がいるなら、
それは親がその興味を自主的に伸ばしてあげればいいと思います。

小学校は国語力を鍛えて自分で考える力を養う場所ですし、
ほかの子たちと協調性を育んで成長する場所です。

それに英語に興味がない子が圧倒的多数なのに、
英語の教科化を国の政策で挙げるのは違和感があります。
(グローバル化に対応できるように!という大人のエゴを感じます)


早期英語教育のメリット

幼いときから英語にふれて有利になるのは「発音」だけです。
それ以外のものはあとからいくらでも学べる。

そして「発音」もネイティブほどのものを身につける必要がない。
むしろイギリスとアメリカのあいだで訛りがあるように、
インドとフィリピンの英語がわかりにくいことがそうであるように、
日本人は日本人らしい英語を話せばいいと思います。

下手に発音だけうまくて国語力や自分で考える力のない人が増えても、
グローバルな舞台で有利に立てるはずがありません。

なにより思うのは、日本人が英語を話せないのは
学校教育が悪いわけでも、英語が遠すぎる言語だからでもないと思います。
「失敗したら恥ずかしい」「テストでいい点数取ってから」
と言った外国語学習における根本的に誤った考え方のせいです。

そもそも最初から失敗なしに外国語を話せる人なんていないですし、
(子どもですらむちゃくちゃな言葉から少しずつ学んでいきます)
話すことで自然と口が学んでいる言語に合っていきます。

テストの点数が取れたら話せるようになるなんて思わないでください。
英検1級はネイティブが受けてもおそらくほとんど通りません。


「自分はいったいなに人なのだろう?」

そして最後にはフィリピン人の彼が言ったことを思い出します。
「自分がなに人なのかよくわからない」

日本という国柄や文化をおろそかにしたまま英語を学んでも、
自国に誇りを持てない人たちがどんどん増えていってしまうだけでしょう。

強引にグローバル化だからと英語を押しつけていれば、
やがて自分がなに人かわからなくなる日本人が増えるのではないでしょうか。


近年は飛行機代も安く、簡単に海外に行くことができます。
英語を学ぶために学費が高い語学学校に行く必要もありません。
SNSで人とつながってコミュニティをみつけることもできます。
むしろ、海外に行かなくても努力次第で十分英語を身につけられる時代です。

東大に行かなくても、十分な英語力をつけて海外に行くことはできる。
学歴社会ではない海外で最終的にモノを言うのは「人間性」です。

英語は「人間性」を研ぐツールのひとつでしかありません。



あなたにとって、どんな「英語」が必要でしょうか?



ちなみにあの林先生も小学校の英語教育について
ちょっとお怒り気味であることがわかるビデオがあるのでぜひご覧ください。





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Photo by Andre Benz on Unsplash

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